【Enjoy! カリグラフィー】第4回 ぷっくりかわいい! 筆ペン+モダンカリグラフィーで書く“Happy Birthday”
by はまね先生 Hamane senseiこんにちは。カリグラファー、YouTuberのはまね先生です。
連載「Enjoy! カリグラフィー」シリーズ、第4回目のテーマは「ぷっくりかわいい! 筆ペン+モダンカリグラフィーで書く“Happy Birthday”」です。
お誕生日メッセージが書けるようになれば、お友達やご家族など大切な方にカードを渡すきっかけになります。何より自分の手でおしゃれな文字が生みだされることは大きな喜びです。
小文字やフレーズの書き方を参考にして、カリグラフィーのつけペンや、お手持ちの筆ペンでチャレンジしてみましょう。
ポイントは小文字の書き方とつなげ方
まずはカリグラフィーのつけペンでの書き方をご紹介します。見本をよく見ながら、ゆっくり丁寧に書くようにしましょう。
縦線の文字「i」と、丸みのある文字「a」の書き方を3ステップでご紹介。
太い線はペン先に筆圧を入れて動かします。カーブは筆圧を入れたり抜いたりしながら形を整えます。はねや膨らみをやや大きめにすると、ぷっくりとしたかわいい文字になります。
モダンカリグラフィーは筆記体のように文字と文字をつなげて書きます。「i」は続けて書けますが、「a」はひとつずつ書き、文字の一部分を重ねることでつなげます。
つけペンは一気にたくさんの文字は書けないので、3、4個書いたらインクをつけたり、紙を移動したりして、書くポジションを整えましょう。
つけペンで“Happy Birthday”と書いてみよう
モダンカリグラフィーは文字の大きさや位置などあえて揃えないことがポイント。リズミカルで動きのある印象に仕上げます。
はじめての方やバランスをうまくとれるか不安な方は、鉛筆で薄く下書きをして、カードの中に文字がきれいにおさまることを確認してから書いてみましょう。
モダンカリグラフィーはポインティッドペンとオブリークホルダーを使います。ペン先(ニブ)は素材によって硬さが違いますが、線の強弱がでやすい写真右から2番目の「HUNT101」(スピードボール)がおすすめです。
筆ペンを使ってもっとぷっくり文字に
続いては筆ペンで書いてみましょう。
同じフレーズでも筆ペンで書くとこんなにPOPになるんです。「ふでまかせ」(ぺんてる)は毛筆初心者向けの小回りの効く穂先なので、太い線と細い線のコントロールがしやすく感じます。
基本的な書き方はつけペンで書く時と同じです。
筆ペンは穂先を紙に下ろすと太い線が書けます。細い線で上がる時はゆっくり動かして、穂先を細くまとめていきます。ペンを立て気味に持つと細い線がきれいに書けます。
メインの“Happy Birthday”が書き終わったら、その周りに名前やイラストを書き加えます。極細のボールペンやうす墨色の筆ペンを使って、メインの文字を引き立てるようなバランスで書いてみましょう。
イラストは難しく考えずに、小さなお花やドット、点々など、簡単な模様を散りばめます。今回はモノトーンでまとめましたが、色鉛筆やサインペンなどでカラフルにしてもいいですね。
細めのマスキングテープでカードの下の部分に縁飾りをつけて完成!
モダンカリグラフィーで“Happy Birthday”と書くことで、白い紙がオリジナルのお誕生日カードになりました。
ぷっくりしたモダンカリグラフィーにおすすめの筆ペンはのはこちら4本。黒だけでなくうす墨もあると、模様などを書くのに便利です。
左から
「ふではじめ」うす墨(ぺんてる)
「ふではじめ」黒(ぺんてる)
「瞬筆」小筆 やわらかめ ブラック(パイロット)
「瞬筆」小筆 かため うす墨(パイロット)
筆ペンを使ったモダンカリグラフィーは、専用の道具を揃えなくても手軽にはじめられます。
まずは記事にある小文字の書き方とつなげ方をゆっくりと練習し、筆ペンに慣れていきます。筆ペンによって書き味が少しずつ違うのも面白いところ。好みの筆ペンを探してみましょう。
Writer Profile
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日本で数少ないプロのカリグラファー。 伝統的な書体からモダンカリグラフィーまで書け、オンラインレッスンやオンラインサロンでカリグラフィーを教えています。YouTubeはまね先生チャンネル登録者数は1万人を超え、幅広く手書きの楽しさをお届け中。
著書に『ガラスペンで楽しむ きらめきインクBOOK』(実務教育出版)、『筆ペンで綴る はじめてのモダンカリグラフィー』(グラフィック社)、『モダンカリグラフィー練習帳』(宝島社)、『カリグラフィーレッスンプログラム』『モダンカリグラフィープログラム』(felissimo)など。
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