「ペンクリニック」に行ってみよう ー 鉄ペンでも大丈夫 ー

by 福島槙子 Makiko Fukushima
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新しく買った万年筆、わくわくしながらインクを入れて書いてみたら、「あれ……?なんだか好みの書き味と違う……」と感じてがっかりした経験はありませんか。

はたまた、書き味もよくて大切に使っていた万年筆のペン先をどこかにぶつけてしまい、調子が悪くなった……などという経験はないでしょうか。

そんな、“万年筆にまつわる困りごとやトラブル”が起こった時にぜひ行ってみてほしいのが「ペンクリニック」です。

English

Pen Clinic is an event where fountain pen doctors, called pen doctors, adjust and maintain fountain pens.

Please participate in the event as if you are in the mood for a fountain pen health checkup.

「ペンクリニック」ってどんなもの?

「ペンクリニック」とは、ペンドクター」と呼ばれる万年筆のお医者さんが、万年筆のメンテナンスや調整をしてくれたり、不具合を直してくれたりするイベントです。

万年筆メーカーや筆記具の卸会社などが主催しているものが多く、全国各地の文具店の店頭や即売会イベントの一角などで行われています。

今回は私のペンクリニック体験レポートを通じてペンクリニックの魅力をお伝えします!

まずは開催情報を手に入れよう

「ペンクリニックに行ってみたいな」と思ったら、まずは開催日時や場所を調べましょう。

私は普段、日本輸入筆記具協会のTwitterInstagramホームページで情報を手に入れることが多いです。SNSをフォローしておくと随時情報が流れてくるので、おすすめです。

現在は事前申込制のペンクリニックが多いので、希望の場所と日時で開催されるものがあったら、詳細をよく読んで申し込みをしましょう。事前申込制の場合でも当日空きがあれば案内してもらえることはありますが、申し込みしたほうが確実です。

申し込みが完了したら、あとは当日を楽しみに待つのみです。

万年筆を持って現地へ!

当日は予約時刻に間に合うよう、時間に余裕を持って現地へ向かいましょう。

持ち物はみてもらいたい万年筆だけ。私は今回、インクフローが渋めだったラミーの「サファリ」を持っていきました。

ほんの数十秒で希望通りの書き味に!

今回のペンドクターは10年以上、各地でペンクリニックを開催している宍倉潔子さん。サンライズ貿易に所属するペンドクターさんです。

予約時間になると、笑顔で迎えてくれた宍倉さん。みてもらいたい「サファリ」を差し出すと、「こちらのペンは何に困っていますか?」と聞かれました。

インクの出がやや悪いこと、もっとインクがたっぷり出て、ぬらぬらと書けたらいいなと思っていることを伝えると、宍倉さんはルーペでペン先を覗いたり、書き味をチェックしたりしたあと、調整の作業に入りました。

そこからの作業時間はわずか数十秒。ヤスリやサーチャー(スリットの隙間を広げる道具)などを使い、ほんの一瞬で調整してくれました。

「どうでしょうか?」と手渡された調整後のペンを試し書きしてみると、調整前とは全く違う書き味に驚きました。希望通りインクの出がよくなり、以前よりもスムーズにペン先を走らせることができます。

調整前はインクがあまり出ず、若干かすれるような感覚もありましたが……

調整後はたっぷりとインクが出るようになり、流れるような筆記感になりました!

“ペンの健康診断”気分でOK!

ペンクリニックに行ったことがない方にとっては、なかなか行くのに勇気が必要かもしれません。

ですが、「ぜひ気軽に足を運んで欲しい」と宍倉さんは言います。

「ペンを落としてしまったなどトラブルが起こった時はもちろんのこと、特に困っていることがない場合でも、“ペンの健康診断”気分でぜひご参加ください。あなたの愛用ペンの状態をチェックして、なにか問題があった場合はメンテナンスいたします!

クリニック中は万年筆について疑問に思ったことをご質問いただいてもOKです♪ 万年筆好きの仲間として、楽しくおしゃべりしましょう!」(宍倉さん)

宍倉さんのペンクリニックに参加すると「万年筆と仲良くなる方法」というリーフレットももらうことができます。

ちなみに、ペンクリニックに万年筆を持っていく時は普段入れて使っているインクをそのまま入れて持っていきましょう。事前にインクを抜いたりしなくて大丈夫です。

むしろ「いつも使っているインクをそのまま入れてきてほしい」と宍倉さんは言います。インクが原因で書き味に違和感が出ることもあるからです。

また、みてもらう万年筆は高価なものでなくてもOK。今回の私のようにスチールのペン先のものでも、もちろん問題ありません。ぜひ愛用の万年筆を持っていってみてくださいね。見違えるような書き味になります。

左利きの方や、書き癖がある方なども、ペンクリニックで調整してもらうことで自分に馴染むペン先にしてもらうことができますよ。

「ペンクリニック」を上手に活用することで、より充実した万年筆ライフを送ってくださいね。

(協力:日本輸入筆記具協会

Writer Profile

福島槙子 Makiko Fukushima
福島槙子 Makiko Fukushima文具プランナー
ウェブマガジン『otegami – オテガミ –』編集長。ウェブマガジン 『毎日、文房具。』副編集長。

ウェブ・SNSでの発信や、TV・ラジオ・雑誌等のメディア出演を通して、文具のある素敵な日々を企画・提案。文具の魅力を体験できるワークショップの開催、文具の企画・プロデュース、文具売り場の企画やセミナー講師なども行う。

著書に『文房具の整理術』(玄光社)、『まいにち ねこ文具』(Pヴァイン)他。
「himekuri」シリーズプロデューサー。
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宍倉さんをはじめ、ペンドクターの皆さんとの会話もペンクリニックの楽しみのひとつ。

ぜひ気軽に参加してみてくださいね!(まき)

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